新技術ASEM法による超音波画像化の革新。線維化を可視化する技術を解説

超音波テクノ 2025年3-4月号「超音波アレイプローブによる体内の音響誘起電磁(ASEM)応答の画像化」

超音波アレイプローブを用いて、超音波照射により発生する体内組織からの電気信号の画像化技術を解説。音響誘起電磁(ASEM)法では、生体組織の圧電効果を利用し、通常のエコー画像とは異なる線維配向性に関する情報がマッピングされます。特に、筋骨格、血管壁等の線維の配向度や蓄積を定量評価することが可能です。

MRI、CT、超音波診断では困難な組織評価を可能にする本技術を活用し、疾患の予防・早期発見から治療後の回復状況の評価までを一貫して目指しています。さらに、運動による生理的変化を非侵襲かつ定量的にモニタリングすることにより、客観的指標に基づく運動療法の設計・最適化が期待されます。病理組織学的な情報に類似した内容を非侵襲に取得できるため、アテローム性動脈硬化やがん・慢性疾患に伴う臓器の線維化など、様々な疾患の早期診断や病態評価へ応用が可能です。

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